デジタル記録装置

積んであるゲーム、本、漫画と見たいアニメ、映画を消化していくメモ張のようなものです。 

【アニメ感想7】宇宙よりも遠い場所

・公式サイト

yorimoi.com

話数 視聴場所
13話 ニコニコ生放送

・前書き

オリジナルアニメでここまで丁寧な作品は凄い。
特に1クールで収めるなら、なおさら凄い。
とにかく毎週次の展開が楽しみだった。
8話まで、うちゅうよりも遠い場所だと思っていました!!!そらよりも、です。

少女たちが南極を目指し、悩みを抱えながらも奮闘するお話。

・登場人物、それぞれが抱えている悩み

玉木 マリ ずっと新しい何かをしたかったが、踏み出せなかった。報瀬に南極チャレンジを誘われ一歩踏み出すことができた。

小淵沢 報瀬 この作品の根底。一番重いものを背負っている。バカにしてきた人への見返してやるが原動力で「ざまあみろ」という一言に全てが込められている。悩みを抱えてきたが故に、共感してくれる友人といった存在は大きかっただろう。もう一つはやはり彼女にとっての母の存在。母が亡くなってから「ざまあみろ」を原動力に頑張ってきたが、南極に到着し目標を果たすことで、母と向かい合うことになる。それが12話かなと。

三宅 日向 報瀬同様に「ざまあみろ」が原動力であるが、笑ってごまかしてしまう。ある種の逃避。それでも過去の原因を許せない自分に小ささを感じていたが、報瀬の一押しで過去と向き合った11話。

白石 結月 芸能界で働く忙しさゆえに、友達を作れないでいた。「友達」や「親友」になりたいと思っていたが、定義が分からずに空回りする。友達や親友は形で決められたものではないと気づく10話。

藤堂 吟 報瀬の母である貴子の死の責任を感じているので、報瀬との意思を交わせたのは本当に良かった。

高橋 めぐみ キマリの変化を受け入れられず距離感が分からなくなっていく。その変化を近くで見せつけられている訳であり、その結果が5話。そして最終回が彼女の出した結論。付き合いが長いだけに一番複雑だったのではなかろうか。

まず声優陣がガチなので演技が凄い。
そして会話のテンポがよい。というのも誰かが言った言葉に対して些細なことでも、必ずリアクションがある。簡単なようで結構難しいと。

・非リアルとリアル

限りなく現実的な世界である。しかしその中の根底は女子高生が南極に行くという、現実か非現実でいえば、非現実な要素である。
登場人物も芸能人だったり、高校に行ってなかったり、母親を失い母親がいた場所を目指そうとしたり、現実か非現実でいえば、現実で、しかし一般か特殊でいえば、特殊であろう。
そんな中でキマリ(主人公)だけは一般で、だからこそずっと新しい何かをしたかったのかもしれない。

・旅物としての脚本

この物語は初めから南極へ行くことが目的であり、ゆらがない。
ゴールが初めから決まっているということは、マラソンのように過程を楽しむことになるのだが、、、それは安心感を与えるとともに、失敗した時の喪失感も増幅させる。

最近の旅物というとけものフレンズが思い浮かんだ。あの作品はかばんちゃんが、自分はいったい誰なのか、仲間を探しサーバルと旅をするという物語で、目的がはっきりしていた。監督曰くゴールを定めてから内部を構成していく作りである。
これはよりもいの脚本にも感じた。南極に行き目的を果たす、そこからの逆算である。
そして目的を通して描きたいのは、4人の問題とそれを乗り越える友情であって、それ以外の要素は意図的に排除していた。

置かれた境遇が違うこの4人が1つの元に集い親友になって…それぞれの日常へ帰っていく。まさに1つの「旅」だったなと感じた。

・OPED

OPは4人の友情で、
EDの歌詞「ここから始めよう 僕は旅に出よう」「バカにされたってかまわない 信じてゆこう」は4人の出した答えを感じた。

・最後に

これぞ青春!文句なしの良作品。それぞれの登場人物の思いが胸に響いてくる。
それぞれの抱えた問題、悩みが1つの南極への旅、南極での旅で見事に消化されている。それだけ濃厚な作品である。